タロットの源泉を辿る春分のピラミッド・リトリート⑦:巨石の要塞カルナックに隠された次元の扉と、古代エジプトの宇宙観【旅する神様34】

エジプト縦断の旅、第7日目ルクソールにある世界最大級の神殿複合体、カルナック神殿(アメン=ラー神殿)へと向かいました。
今回の旅の大きな目的でもあったこの場所は、単なる古代の巨大遺跡という枠を超え、歴代のファラオたちの凄まじい執念と、あの世とこの世を繋ぐ多次元的な宇宙観がそのまま形になった、圧倒的なエネルギーの要塞でした。

現地で肌で感じた巨石の波動と、そこに隠された目に見えない智慧の記録を、素晴らしい写真とともにお届けします。

1, カルナック神殿のプロローグ〜ファラオたちの「永遠への執念」

カルナック(Karnak)という言葉は、紀元前600年頃のペルシャ時代「カワルナ(要塞)」と呼ばれたことに由来すると言われています。

カルナック神殿は、新王国時代の王都テーべ(現在のルクソール)につくられた、エジプト最大の神殿
テーベの守護神アメンとその妻ムト女神、ハヤブサの神であるメンチュウをまつった三つの神域とプタハ神、オペト神、コンス神(アメン神とムト女神の息子)に捧げられた小神殿などからなる神殿複合体。

アムン神はもともとテーベの地方神だったが、テーベが発展するにしたがって、太陽神ラーと習合して国家の最高神になった。(アメンラー神)

ビジターセンターに置かれた年代別に色分けされた精巧な全体マップ(平面図)や立体模型を見れば、まさにここが神の住まう巨大な要塞であることが一目で分かります。

ビジターセンターの立体復元模型

発掘や修復の歴史を伝えるパネル

エジプトの建造物が数千年の時を経てもなおこれほど力強く遺っているのは、なぜか。それはファラオたちが、壊れやすい石灰岩ではなく、非常に強固な「玄武岩」や「花崗岩」を選び抜き、「永遠」をこの地上に物理的に固定しようとしたからです。

後世のギリシャ彫刻などが「美しい動きや形」を追求して壊れやすかったのに対し、エジプトの造形はどこまでも頑強で、動かない。そこには「絶対に壊させない」という、時空を超えた強い意志が満ちています。

2, 大列柱室の植物宇宙〜「永遠の海」から立ち上がるパピルスと光の神殿

第1中庭で人間の頭を持つ美しいスフィンクスに迎えられ、いよいよ神殿のハイライトである「大列柱室(Hypostyle Hall)」へと足を踏み入れます。
134本もの巨石の柱が整然と立ち並ぶ光景は、文字通り息をのむ迫力です。

手前に人頭のスフィンクス、奥に列柱が並ぶ中庭

この空間は、古代エジプトの宇宙観そのものを表現しています。

神殿の床は「原初の混沌の海(ヌン)」を表し、そこから天に向かってそびえ立つ柱は「生命の植物」を象徴しているのです。

面白いのは、太陽の光が直接差し込む中央通路の12本の柱はパピルスが「開いている(開花型)」デザインであるのに対し、光の届かない周囲の柱はハスやパピルスが「閉じている(蕾型)」デザインになっている点。建築そのものが自然の光と完璧に調和しています。

かつて屋根があった時代、この空間は薄暗く、あかり取りの窓から差し込む一筋の光が柱を照らしていました。よく見ると、柱の上部や梁(はり)のレリーフには、今も「黄色」や「赤色」の色彩がかすかに遺っています。当時のファラオたちが放っていた、色鮮やかなエネルギーの記憶がそこに息づいているのを感じ、胸が熱くなりました。

3, 天を突くオベリスク〜ハトシェプスト女王の「隠された秘密」

大列柱室を抜けて第3塔門の中庭へ進むと、青空に向かってまっすぐにそびえ立つオベリスクたちが目に飛び込んできます。一本の巨石(石一枚)からこれほど鋭く美しい四角錐を切り出し、垂直に立ち上げる建築技術には、ただただ圧倒されるばかりです。

ここで特にエネルギーを放っていたのが、エジプト初の女性ファラオハトシェプスト女王のオベリスク(高さ約30メートル)です。

彼女の死後、王位を継いだトトメス3世(最強の戦士ファラオ)は、彼女の存在を歴史から抹消しようとしました。しかし、彼はこのオベリスクを破壊するのではなく、「周囲に高い壁(塔門)を作って見えなくする」という方法をとったのです。

これが歴史の面白い奇跡を生みました。
壁に囲まれて隠されていたがゆえに、このオベリスクは数千年の間、風雨や破壊から守られ、現代にこれほど美しい状態で遺ることになったのです。
人間のエゴや複雑な歴史のドラマさえも、宇宙の計らいによって完璧な保存装置へと変えられてしまう。その事実に深い感動を覚えました。

4, 至聖所の奥へ〜青い宇宙、偽扉(次元の扉)、そして音が響く聖域,コンス神殿

さらに神殿の最奥、アメン神の聖なる船(聖舟)が置かれていた至聖所へと進むにつれ、視点は物質世界から「目に見えないエネルギーの世界」へとシフトしていきます。

壁面にびっしりと刻まれたレリーフの中で、神々やファラオたちは決まって「左足」を一歩前に出しています。
古代エジプトにおいて、「左足を出すこと」は心臓が動いていること、つまり「生命(生きて元気であること)」の象徴でした。


亡くなったミイラにオシリスの香油を塗るのも、肉体を離れた魂が迷わずにあちらの世界へ行くための智慧。
すべてはエネルギーの調律のためだったのです。

至聖所の天井を見上げると、そこには今も驚くほど鮮やかな「スカイブルー」の色彩が遺っていました。エジプトの神殿において、天井は「宇宙・夜空」そのものです。

そして壁に彫られた「偽扉(ぎひ / False Door)」

これは人間が通るためのものではなく、あの世(あちらの世界)とこの世を繋ぎ、神々や魂が行き来するための「多次元の扉」に他なりません。

この多次元と繋がる空間で、ある実験をしてみました。壁に触れ、上顎に舌をつけて、空間のバイブレーションと同調するように「オーム(AUM)」と音を発してみたのです。
その瞬間、自分の骨、そして空間そのものが震えるような、全く異なる次元の響き(バイブレーション)が肉体を突き抜けました。

音を使って心身を宇宙の波長に合わせる、古代のセルフチューニングの智慧。その確かな感覚が、今も掌の記憶に残っています。


コンス神殿の案内板
カルナック神殿の南西の隅に位置する「コンス神殿(Temple of Khonsu)」の解説パネルです。

コンスは、太陽神アメンとムート女神の息子であり、「月」を司る神(ハヤブサの頭の上に三日月と満月を載せた姿)です。
主要なルートから少し外れた静かなエリアにありますが、新王国時代からプトレマイオス朝にかけての美しいレリーフが非常に良い状態で残っていることで知られています。

5, 伝統の継承:パピルスに描かれた神話と、旅の余韻、スフィンクス参道

月の神を祀る静かなコンス神殿のエリアを巡り、興奮冷めやらぬままカルナック神殿を後にしました。

そのあと、カルナック神殿とルクソール神殿を結ぶ、スフィンクス参道
2つの神殿を結ぶ神の道。3000年以上前に建造されました。

この羊の像は、古代エジプトの最大神アメン神(アモン神)の象徴
雄羊の頭にライオンの胴体を持っている。「王の力強さ」と「神の庇護」を同時にあらわしています。

地元のジュエリーショップへと立ち寄りました。その後となりのパピルス・ミュージアムへ。

見事な衝立

店内には、いろいろなジュエリーが。リトリートの仲間と自分の名前のカトーシュを刻んだ指輪を買いました。

アル・ソンドス・パピルス・ミュージアム ルクソールにある有名なパピルス専門店「AL SONDOS PAPYRUS MUSEUM」の入り口です。
看板の上には、古代エジプトのファラオが戦車(チャリオット)に乗って弓を引く伝統的なモチーフが金色に輝いています。

古代の製法そのままに作られたパピルスの紙に、金や鮮やかな色彩で描かれた神話の世界。そこには、あの世での審判を描いた『死者の書』や、人間の精神的な成長段階を鳥たちで表した『生命の木(Tree of Life)』が美しく描かれていました。

店内に展示された死者の書や生命の木のパピルス画
写真は、ガイドのムスタファさん。そして背景にあるのが死者の審判における「心臓の計量」や、冥界の神オシリスの前に立つ場面など、『死者の書』の有名な一幕が描かれています。

巨石の要塞、天を突くオベリスク、天井の青い宇宙、次元の扉、そしてパピルスに遺された目に見えない世界の智慧。
下のパピルスを買いました。オシリスの裁判、死者の書です。

カルナック神殿の奥深くで受け取った膨大なエネルギーと多次元的なメッセージは、今も私の中で静かに、そして力強く響き続けています。この旅で得た智慧を、これからの新しい活動や、皆さんと集う場へと繋げていくのが今から楽しみでなりません。

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